壊れるもの [ 福澤徹三 ]のレビューは！？

50代 男性さん
日常のごくありふれた生活と、真逆な裏社会とは、遠く隔てられた別世界ではなく、何気ない しかも後にしてみればやっと気付く、人生の分岐点での一歩目の誤り。 後は、本人の意思に関係なく、いや必然的に転げ落ちていく様。 読んでいて、時として歯がゆく、時として主人公に成り切ってもがいている。 読み終えても尚、心の奥底におぞましさがこびり着いて離れないﾎﾗｰですね。

年齢不詳さん
「自分に適した仕事がないと思ったら読む本 落ちこぼれの就職・転職術」の作者による小説。ジャンルは一応ホラーだが中年サラリーマンとそれをとりまく状況の描写の方が面白い。 有名私立大学を出て百貨店に就職した時は誇らしさでいっぱいだった。それが社内競争に負け、リストラ。中年男性が失業した時のみじめさがリアル。特に大量電器販売店の描写は現実もこういうものなんだろうと思わされる。 会社を辞めようか迷っている人は先に読んでみるとその一歩を踏みとどめるかもしれない。